病院で処方される薬には内服薬と外用薬があり、この二つは身体のどの部分から吸収されるかで分けられます。内服薬は粉薬、カプセル剤、錠剤などの飲み薬です。胃や腸などの消化管から吸収され、門脈と呼ばれる血管を通過する薬を指します。外用薬は目薬や塗り薬、湿布など、皮膚や粘膜といった身体の表面から吸収される薬です。
混同されやすいのが口に入れるトローチですが、こちらは消化管ではなく口や喉の粘膜から吸収されるため外用薬になります。薬の形状によっても効き目や用途に違いがあることも覚えておきましょう。錠剤やカプセルはすぐに胃で溶けるように作られている薬や、効果が長続きするよう溶ける時間が異なる成分を一緒にしている薬もあります。
また、飲むタイミングや目的によっても使い分けは必要です。吸収される時間や薬の作用で薬が原因となる不調や副作用なども関係してきます。例えば解熱剤には飲み薬と座薬がありますが、座薬だと効き目が強すぎたり、薬の種類によっては飲むとぜん息などの発作が起きることがあります。そうした場合には幼児でも安心して飲める効き目の弱い飲み薬が処方されることもあります。